鶴鳴による電脳福音書Ver1.0(^^;)
昨今、酔狂山脈においてキリスト教研究が盛んになると
いう事態があった。ある者は酔狂山脈の看板を取り
下げて「ラテン語同好会」を組織するという動きを見せ、ある者はエーコの「薔薇
の名前」を読破してその修道院生活に憧れたり、ある者は中世・ルネサンス期の
音楽や絵画に多大なる執着を見せたりした。そういった動きの中で、私鶴鳴は
神の啓示を受け、現代のコンピュータ社会に即した福音の必要性を痛感し、師酔狂
や兄弟子の徒屋疎とともに、神との新たなる契約に基づく福音書の記述を断片的に
開始した。このページは我等の受けた福音を広くネットワーク社会に宣べ伝える
ために創始されたのである。
なお、福音書出典中に多出する「トマジウス」とは、私鶴鳴のニフティサーブ
の一部のフォーラムでのハンドルである。この福音書の主人公とも言うべき
存在である。
では、皆の者よ、心して神の啓示を受けるように。
そして、「私も別のこのような啓示を受けた」という方は早速鶴鳴まで
知らせて欲しい。
註:「酔狂山脈」:某大学アニメーション研究会昭和56年度入学生を中心に
発生した新文学運動グループ。師酔狂を中心に各人がゆるやかな連合を
形成していたため、門弟の鶴鳴が「漱石山脈」をもじって命名した。
神は人を楽園から追い、人はプログラムを書いて生きざるを得なくなった。
(トマジウス 11:5)
人のおごりに怒った神は人をアホにし、人はバグの無いソフトを
使うことができなくなった。
(出典不明)
川はニガヨモギの味になってしまい、人は水を飲むことができなくなったが、
人は毒ガス検知器と放射線検知器を作ってそれを売ることにした。
(出典不明)
トマジウスは酔狂に救いを求め、酔狂はメールを書いた。
すると、見よ、トマジウスは癒された。
(トマジウス 15:3)
人はまだおごっていたので神は怒り、まともなシステムインテグレータを
無くしてしまった。そのためこの世から意味のある C/S システムは無くなって
しまった。
しかし人はイデアにある C/S システムを心に知っていた。
(要求仕様書 10:10)
非似救世主が沢山現われ、イントラネットは最後の解決法だと説いた。
人々は競って WWW-DB を買い求めたが、コボル教徒は非似救世主の言葉が
分からなかった。
(議事録 HKS96010)
ここに至り、トマジウスはガリラヤの野に出でて、従ってくる者たちに言った。
「会社に入ったらすぐに窓際になって好きなことをするがよい。」
それはかの洗礼者米丸の言葉でもあった。
その言葉を聞かなかった者は結婚して子どもを作り、
課長になって不幸になった。
(トマジウス 2:18)
とある町のはずれで、トマジウスは酔狂に問うた。
「師よ、ネットに接続できないときには何度までリトライすればいいのですか?
7度までですか?」
酔狂は答えて言った。「7の70倍までリトライしなさい。」
(トマジウス 5:24)
予言者が現われて言った。「別のネットに接続し telnet しなさい。」
おお、telnet の奇跡が行なわれた。
しかし、daemon が現われて言った。
「※本サービスはROAD 1/2経由以外ではご利用いただけません」
註:ROAD 1/2 とは、パソコン通信が栄えた時代に、富士通が構築していた
FENICS ROAD のことである。当時はネットワークにつながっても、
サービスの種類によっては、利用できないものもあった。
(出典不明)
トマジウスは一太郎で文書を作っている者たちに言った。
「私につき従って来なさい。あなたがたにNTサーバに対話的にログオンする権限を
与えてあげよう。」
しかし、人々はネットワークプリンタを利用できればそれで満足だったので誰も
トマジウスの言葉に耳を貸さなかった。
(トマジウス 3:17)
人々は預言者のところにやって来て「ホームページを印刷して欲しい」と
口々に言った。預言者は言った。
「ホームページは印刷になじまない。自らの目で確かめるのだ。」
人々は端末に近付かなくなった。
(偽トマジウス 10:7)
すると,御使いがこう言われるのが聞こえた。
「見よ。地上に大いなる獣が現われ,七年の間この世を支配する権利を与えられる。
その獣の数字は四八六である。」
(偽トマジウスの黙示 3:17)
コボル人が神殿にやってきて口々に言った
「主よ、あなたは我々に電算機室という約束の地を与えられた。
そこでは、我々は奴隷ではなく、何もせずに暮すことができるはずなのに、
いま、ユーザは我々を荒れ地に追い出そうとしています。」
預言者が現われて言った
「ちょっとしたバグだ」
(超伝道 10:3)
C/Sの荒野をさまようことが長引くと、民は天から下されるマナとパソコンについて、
神とモーゼにつぶやきはじめた。 (つぶやく=不平を言う)
「もうマナとパソコンには飽き飽きした。エジプトにいた頃は,何もしなくても
プリントアウトがふんだんに貰えたし,机の上も広かったのに。」
神である主はこれを聞いて民に怒りを燃やし,モーゼを通して告げた。
「民がつぶやいたので,私は彼らを約束の地に入らせない。
私はこの民を四十年間荒野にとどまらせ,そののちにリストラし尽くす。」
しかし,民は悔い改めようとしなかった。どのみち定年が近かったからである。
(出・汎用記 30:10-12)
はじめにシステムがあった。
システムは神と共にあった。システムは神であった。
このシステムははじめに仕様書と共にあった。
すべてのものは、仕様書によってできた。できたモジュールのうち、ひとつとして
これによらないものはなかった。
(トマジウス 1:1-3)
トマジウスは喩えて言った。
「中間管理職を見るがよい。彼らはプログラムも書かなければ、営業に歩くわけ
でもない。でも会社は彼らを養ってくれるではないか。天の株式会社の一員である
あなたがたをどうして天の社長が見放すことがあろう。だからどうやって生きて
いこうかなどと思いわずらうな。」
すると、弟子のひとりが付け足して言った。
「最近は各企業の業績も回復していて、リストラブームも去りましたからね。」
(トマジウス 20:12-14)
トマジウスはこの弟子を叱って言った。
「業績が回復したように見えるのは,リストラによって人件費が減ったためだ
ということを悟らないのか。アーメン,私は言う。天の株式会社は決して
リストラなどしない。もともと採用が少ないからである」
また,人々の中に偽善のパリサイ派がいるのを見て言われた。
「まことに,まことに,あなたがたに言う。取税人と遊女は,あなたがたより先に
天の株式会社に入る。先の者が後になり,後の者が先になるのである」
すると,これを聞いていたプログラマたちが口々に言った。
「先生,スタックのことならとっくに知っています」
こうしてプログラマたちはトマジウスにつまづいた。
(デマルコによる福音書 20:15-19)
トマジウスはこのように言われた。
「求めよ、そうすれば与えられるであろう。捜せ、そうすれば見出すであろう。
門を叩け、そうすれば開けてもらえるであろう。バグを取れ、そうすれば
動くであろう。」
すると、ユーザ人が来てトマジウスを譴責した。
「うちのシステムはバグを取らせても正常に動作しない。」
トマジウスは答えて言われた。
「それは、仕様です(きっぱり)。」
(トマジウス 19:2-4)
それからトマジウスは弟子たちに言われた。
「よく聞きなさい。Windows3.1でLANMANとTCP/IPを共存させるのは
むずかしいものである。また、あなたがたに言うが、98で
LANMANとTCP/IPを共存させるよりは、らくだがファイバーの穴を
通る方が、もっとやさしい。」
弟子たちはこれを聞いて非常に驚いて言った。
「では、どうしたらネットワークに接続できるのだろう。」
トマジウスは彼らを見つめて言われた。
「マイクロソフトにはなんでもできない事はない。Windows95を使えば
よいのだ。」
(トマジウス 19:23-26)
当時、MS-DOSベースのWindows3.1では、ネットに接続するのに
大変な設定をしなければならなかったが、Windows95の登場により
簡単にネットワークに接続できるようになった背景がある。
はじめに神がシステムを開発した。
神は原初の混沌からユーザ要件と経営戦略を分離し,その間に仕様書を置いた。
神が仕様書をレビューすると,見よ,それは非常に良かった。
朝があり、夕があった。1神日(god-day)である。
(創世記 1:1)
さて、トマジウスは御霊によってオフィスに導かれた。
悪魔に試みられるためである。
そこは、平均年齢45歳以上の社員が長い長いセントロニクスケーブルを
延ばし、切替器を使って数少ないプリンタに多くのパソコンをつなげているという、
OA化の遅れたオフィスであった。
すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、この職場に
LANを導入してごらんなさい。」
トマジウスは答えて言われた、「『人はLANのみにて生きるものではない』と
書いてある。」
(トマジウス 4:1-4)